東京競馬場 芝1600mの傾向や有利不利
このページでは、東京芝1600mの過去5年間分ものレース傾向を徹底分析し、
有利な枠や有利な脚質があるかどうか?
狙うは人気馬か穴馬か、それとも?!
また、どんなペースになりやすい傾向なのか?
などを調べた結果をまとめています。
東京競馬場 芝1600mで行われる代表的なレースには、ヴィクトリアマイル(GI)、安田記念(GI)、NHKマイルカップ(GI) などがあります。
- 東京芝1600mの標準タイム
- 東京芝1600mの枠番傾向
- 東京芝1600mの脚質傾向
- 東京芝1600mのペース傾向
- 東京芝1600mの人気傾向
- 東京芝1600mの距離短縮・距離延長の傾向
- 東京芝1600mの傾向まとめ
左回りで行われる東京競馬場。芝コース1600mのスタート地点は第2コーナー付近にあり、スタート直後から600mほどは直線になっています。
そのため、枠順による有利・不利は少ないという印象があります。第4コーナーを回っても、東京競馬場特有の長い長い最後の直線が待っています。
残り500m地点から1ハロンほどが急激な坂になっていて、登りきってもあと300mも残っているタフなコースです。
なお、出走馬の能力差で勝ち負けになってしまうような、2歳戦や新馬戦、未出走戦は除外しています。
東京競馬場 芝1600mの標準タイム(クラスごと)
クラスごとに勝ち馬の標準タイム(勝ち時計)を紹介します。過去5年間に良馬場で行われたレースでの勝ちタイムの平均です。
平均タイムを知ることで、どのあたりのクラスまで通用しそうか?がある程度推測できますね。
クラス | 平均タイム | 80%範囲※ |
---|---|---|
新馬 | 1:36:9 | 1:35:6 ~ 1:38:1 |
未勝利 | 1:35:3 | 1:34:1 ~ 1:36:5 |
500万下 | 1:34:6 | 1:33:6 ~ 1:35:7 |
1000万下 | 1:34:1 | 1:33:4 ~ 1:34:8 |
1600万下 | 1:33:7 | 1:33:0 ~ 1:34:5 |
オープン | 1:33:1 | 1:32:6 ~ 1:33:6 |
重賞 | 1:33:3 | 1:31:8 ~ 1:34:8 |
※統計上80%の確率でこの範囲に収まる
注釈にも書いていますが、この範囲を超えたタイムを出した馬は(馬場状態にもよりますが))かなりの実力があると見て良いでしょう。
東京競馬場 芝1600mの枠番ごとの有利不利の傾向
過去5年間における枠番ごとの成績を分析し、有利な枠や不利な枠を調べた結果です。
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1 | 22-22-19-291 | 6.2% | 12% | 18% |
2 | 26-25-28-287 | 7.1% | 14% | 22% |
3 | 23-35-25-293 | 6.1% | 15% | 22% |
4 | 27-22-28-312 | 6.9% | 13% | 20% |
5 | 35-29-14-333 | 8.5% | 16% | 19% |
6 | 20-36-36-334 | 4.7% | 13% | 22% |
7 | 22-28-38-410 | 4.4% | 10% | 18% |
8 | 45-24-33-416 | 8.7% | 13% | 20% |
もっとも勝率の高い枠は8枠で、もっとも連対率の高い枠は5枠でした。
しかし、勝率・連対率ともにあまり大きな差はみられませんでした。3着内率も枠番による違いはないように見えるので、東京芝1600mは枠番による有利不利はないと考えて良いでしょう。
コース形状からも枠順による有利不利はなさそうな印象でしたが、その通りでしたね。
東京競馬場 芝1600mの脚質ごとの傾向
過去5年間におけるレースにおいて、脚質ごとの傾向を勝率・連対率・回収率の観点から分析した結果です。
ここで言う「脚質」は、前走までの実績を元に「逃げ・先行・差し・追込」の4段階で独自判定した脚質です。(競馬新聞などに掲載されているものと大体同じ脚質になっています)
他サイトでよく出ているのは「レース結果としての脚質」が多いですが、ここで紹介している脚質はレースを走る前のその馬の脚質なので、予想するときの参考にしやすいと思います。
分析結果は下記のようになりました。
脚質 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | 単勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 11-7-15-113 | 7.5% | 12% | 23% | 44% |
先行 | 82-87-80-846 | 7.5% | 15% | 23% | 71% |
差し | 94-93-83-1145 | 6.6% | 13% | 19% | 68% |
追込 | 33-34-43-572 | 4.8% | 9.8% | 16% | 37% |
直線の長い東京競馬場。どうしても差し・追い込み馬が勝ちやすいイメージがありますが、実際にはどうでしょう?意外や意外、もっとも勝率の高い脚質は『逃げ馬』という結果でした。さらに先行脚質の馬も連対率・3着内率ともに高く、東京芝1600mは実際には「逃げ・先行馬に有利なコース」という分析結果になりました。
次に、単勝回収率についても見てみましょう。
最も単勝回収率が高いのも、「先行」脚質でした。これを見ても分かるように、やはり先行馬から買うのが無難なようです。
逆に追い込み馬の単勝回収率は40%を切っていて散々な結果ですね。恐らく強烈な末脚を持っていて、東京のマイルにピッタリという印象から人気になりやすいのでしょうが、勝率の低さから回収率があまり良くなかったと思われます。よっぽどの実力馬でない限り、差し・追い込み馬には手を出さないほうが良いという分析結果となりました。
東京競馬場 芝1600mのペース傾向
過去5年間における全レースのペース傾向を分析し、ハイペース、スローペース、ミドルペースのどのパターンが最も多いのか?を調べた結果です。
レース数 | Hペース | Mペース | Sペース |
---|---|---|---|
220 | 8% | 39% | 53% |
1600m戦という短い距離なのでハイペースになりやすいという印象がありますが、結果は明らかにスローペースになる傾向という分析結果が出ました。そしてハイペースになることはほとんどありません。東京芝1600mでは、ほぼ確実にスローペースになると考えて予想を組み立てましょう。
冒頭にも書いた通り、東京競馬場の芝1600mというコースは、スタート直後から3ハロンも直線が続きます。その影響で他のコースと比べて激しい先行争いにならず、比較的ペースが落ち着きやすいのではないでしょうか。
東京競馬場 芝1600mの人気ごとの傾向
ほとんどのサイトでは、今走の人気ごとの傾向を分析しています。しかしそれでは、人気馬が良い成績を収めることがほとんどで、あまり役には立ちません。
本当に大切なのは、「前走の人気」と「今走の人気」の両方です。いつでも人気なのか?前走は人気だったけど今回は不人気なのか?逆に、前走は不人気でも今走で人気なのか?
人気がどう変わったのかを調べることで、穴馬を発見できることも多いです。
特に「前走人気→今走中穴」のパターンなど、実力はあるのに過小評価されているときこそ狙い目です。
ここでは、それぞれの人気変化のパターンごとに、勝率・連対率・単勝回収率の観点から分析しました。その結果はこのような傾向になっていました。
前走→今走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 単勝回収率 |
---|---|---|---|---|
人気→人気 | 72-48-24-105 | 29% | 48% | 93% |
人気→中穴 | 21-22-25-125 | 11% | 22% | 81% |
人気→大穴 | 4-11-18-140 | 2.3% | 8.7% | 31% |
中穴→人気 | 26-21-15-62 | 21% | 38% | 75% |
中穴→中穴 | 18-23-25-170 | 7.6% | 17% | 63% |
中穴→大穴 | 19-16-25-351 | 4.6% | 8.5% | 97% |
大穴→人気 | 17-9-6-30 | 27% | 42% | 95% |
大穴→中穴 | 21-27-27-148 | 9.4% | 22% | 82% |
大穴→大穴 | 20-42-55-1434 | 1.3% | 4.0% | 45% |
※人気=1~2番人気、中穴=3~5番人気、大穴=6番人気以下
連対率を見ると、前走の人気に関わらず今走で人気の馬が勝ちやすいという結果になりました。あまり番狂わせが起きない、実力通りの結果になりやすいということでしょう。
今度は単勝回収率の観点から見てみましょう。単勝回収率が高いのは、前走も今走も1~2番人気・前走が大穴で今走が人気・前走が3~5番人気で今走が6番人気以下、このあたりです。前走が中穴で今走が大穴、という馬は勝率も低くなかなか馬券は的中しないので、狙うならやはり順当に「人気馬」の方が良さそうです。
前走では人気だったのに今走は人気薄!という馬は、実力が過小評価されているからと穴馬として狙いたくなりますが、東京芝1600m戦においては連対率も回収率も全く期待できません。注意して下さい。
東京競馬場 芝1600mの距離短縮・距離延長ごとの傾向
前走のレースで走った距離が、1600mよりも長い距離(1800m以上)だったのか?(つまり距離短縮)、それとも1600mよりも短い距離(1400m以下)だったのか?(つまり距離延長)または、前走も同距離(1600m)だったのか?
それぞれのパターンごとに、勝率・連対率・3着内率・単勝回収率の観点から分析した結果です。
当たり前ですが全体的には、前走も同距離を走っていた馬の方が良い成績を収めています。
しかしコースによっては距離短縮の方が良かったり(前走はもっと長い距離を使ってきた)、またその逆もあるので非常に興味深い分析内容になっています。
分析した結果このような傾向になっていました。
前走→今走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | 単勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
距離短縮 | 78-70-75-829 | 7.4% | 14% | 21% | 59% |
同距離 | 113-119-113-1163 | 7.5% | 15% | 23% | 74% |
距離延長 | 28-31-32-605 | 4.0% | 8.5% | 13% | 44% |
前走も同じ1600mを走った馬が良い成績で、それと同じくらい、距離短縮の馬も好成績を残しています。前走で1800mや2000mを使っていたとしても、東京芝1600mでは好走する可能性は高いです。
逆に1400mや1200mといった短い距離をステップに使っていた馬は、総じて成績が悪い結果となりました。ただ単にスピードがあるだけでは東京マイルを勝ち切るのは困難なようです。
回収率の観点から見ても同じような結果ですね。東京の芝1600mにおいては、前走も同じ1600mか、2000mまでの距離を使ってきた馬を中心に据えた方がよいと思います。
東京競馬場 芝1600mの傾向まとめ
東京競馬場 芝1600mの傾向のまとめです。
- 枠順による有利・不利はあまり気にしなくて良い
- 逃げ・先行馬が有利
- スローペースになりやすい
- 今回のレースで1~2番人気の馬の連対率・回収率が高い
- 前走は同じ1600mか、1800~2000mを使ってきた馬が好成績
これらのレース傾向と、調教分析とを組み合わせることで、人気に惑わされずに期待値の高い(穴馬だけど勝つ可能性の高い)馬を見つけられるようになります。
ただ単に人気サイドから買うより的中率は下がりますが、回収率は間違いなく高くなるでしょう。
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