阪神競馬場 芝1800mの傾向や有利不利
このページでは、阪神芝1800mの過去5年間分ものレース傾向を徹底分析し、
有利な枠や有利な脚質があるかどうか?
狙うは人気馬か穴馬か、それとも?!
また、どんなペースになりやすい傾向なのか?
などを調べた結果をまとめています。
阪神競馬場 芝1800mで行われる代表的なレースには、ローズステークス(GII)、毎日杯(GIII) などがあります。
- 阪神芝1800mの標準タイム
- 阪神芝1800mで有利な枠
- 阪神芝1800mのペース傾向
- 阪神芝1800mで有利な脚質
- 阪神芝1800mの人気ごと回収率
- 阪神芝1800mの前走距離
- 阪神芝1800mまとめ
阪神芝1800mは外回りで行われます。スタート地点は第2コーナーの引き込み線で、これは1400m(内回り)と同じ場所になっています。スタート後から500mほどずっと直線が続くコースです。それまでほぼ平坦で、3コーナーの手前付近から少しだけ上りになっていて、3コーナー以降は緩やかな下り坂です。
ゴール前まで緩やかな下り坂が続きますが、ゴール前200m地点から急に上り坂になります。高低差こそ1.8m程度ですが急勾配で中山競馬場の急坂とほぼ同じ角度です。逃げ・先行馬がスピードに任せて押し切るにはタフなコースです。
なおこの分析対象レースからは、出走馬の能力差で勝ち負けになってしまうような、2歳戦や新馬戦・未出走戦は除外しています。
阪神競馬場 芝1800mの標準タイム(クラスごと)
クラスごとに勝ち馬の標準タイム(勝ち時計)を紹介します。過去5年間に良馬場で行われたレースでの勝ちタイムの平均です。
平均タイムを知ることで、どのあたりのクラスまで通用しそうか?がある程度推測できますね。
クラス | 平均タイム | 80%範囲※ |
---|---|---|
新馬 | 1:49:9 | 1:48:8 ~ 1:50:9 |
未勝利 | 1:48:2 | 1:46:7 ~ 1:49:6 |
500万下 | 1:47:5 | 1:45:5 ~ 1:49:5 |
1000万下 | 1:46:8 | 1:45:5 ~ 1:48:0 |
1600万下 | 1:46:2 | 1:45:3 ~ 1:47:0 |
オープン | 1:47:2 | 1:45:6 ~ 1:48:7 |
重賞 | 1:46:3 | 1:45:3 ~ 1:47:3 |
※統計上80%の確率でこの範囲に収まる
注釈にも書いていますが、この範囲を超えたタイムを出した馬は(馬場状態にもよりますが))かなりの実力があると見て良いでしょう。
阪神競馬場 芝1800mの枠ごとの有利不利
過去5年間における枠番ごとの成績を分析し、有利な枠や不利な枠を調べた結果です。
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1 | 20-22-17-179 | 8.4% | 18% | 25% |
2 | 19-21-23-188 | 7.6% | 16% | 25% |
3 | 17-18-16-211 | 6.5% | 13% | 19% |
4 | 22-24-21-203 | 8.1% | 17% | 25% |
5 | 27-20-20-218 | 9.5% | 16% | 24% |
6 | 24-13-17-246 | 8.0% | 12% | 18% |
7 | 19-25-24-285 | 5.4% | 12% | 19% |
8 | 18-24-28-305 | 4.8% | 11% | 19% |
グラフを見るとちょっとデコボコしていますが、全体的に右下がりになっていると思います。これはつまり、外枠が不利ということを示しています。「阪神芝1800mは外枠が有利」なんてサイトを見かけますが実際には逆で、阪神芝1800mは内枠が有利になっています。
細かく見てみると5枠の成績がいいですね。1,2,4,5枠が全体的に良い結果です。こうしてみると内枠が有利というよりもむしろ、「阪神芝1800mは外枠が不利」なだけかもしれません。外枠の人気馬は外して内枠勝負が良いでしょう。
阪神競馬場 芝1800mのペース傾向
過去5年間における全レースのペース傾向を分析し、ハイペース、スローペース、ミドルペースのどのパターンが最も多いのか?を調べた結果です。
レース数 | Hペース | Mペース | Sペース |
---|---|---|---|
166 | 7% | 37% | 57% |
結果は明らかにスローペースになる傾向という分析結果が出ました。そしてハイペースになることはほとんどありません。阪神芝1800mでは、ほぼ確実にスローペースになると考えて予想を組み立てましょう。
阪神競馬場 芝1800mで有利な脚質
過去5年間におけるレースにおいて、脚質ごとの傾向を勝率・連対率・回収率の観点から分析した結果です。
他サイトでよく出ているのは「レース結果としての脚質」が多いですが、ここで紹介している脚質はレースを走る前のその馬の脚質なので、予想するときの参考にしやすいと思います。
脚質 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | 単勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 5-15-6-105 | 3.8% | 15% | 20% | 33% |
先行 | 66-48-65-581 | 8.7% | 15% | 24% | 89% |
差し | 72-80-79-772 | 7.2% | 15% | 23% | 50% |
追込 | 23-24-16-377 | 5.2% | 11% | 14% | 128% |
これは興味深い結果が出ました。コース取りとしては阪神芝1400m(内回り)と同じですが、好成績を残している脚質は「先行馬」と「差し馬」です。どちらも同じくらいの結果です。
逆に逃げ脚質は連対率こそ肩を並べているものの、勝率・3着内率では大きく後塵を拝しており決して有利とは言えません。
また、追い込み脚質は単勝回収率では群を抜いていて、大穴馬券を狙うなら追い込み馬がいいかもしれません。
阪神競馬場 芝1800mの人気ごとの回収率
穴馬を発見するために本当に大切なのは、「前走の人気」と「今走の人気」の両方です。いつでも人気なのか?前走は人気だったけど今回は不人気なのか?逆に、前走は不人気でも今走で人気なのか?
人気がどう変わったのかを調べることで、穴馬を発見できることも多いです。特に「前走人気→今走中穴」のパターンなど、実力はあるのに過小評価されているときこそ狙い目です。
ここでは、それぞれの人気変化のパターンごとに、勝率・連対率・単勝回収率の観点から分析しました。
前走→今走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 単勝回収率 |
---|---|---|---|---|
人気→人気 | 55-28-23-73 | 31% | 46% | 90% |
人気→中穴 | 8-25-24-94 | 5.3% | 22% | 31% |
人気→大穴 | 1-9-8-86 | 1.0% | 9.6% | 15% |
中穴→人気 | 31-15-16-44 | 29% | 43% | 89% |
中穴→中穴 | 19-23-22-111 | 11% | 24% | 106% |
中穴→大穴 | 12-12-8-225 | 4.7% | 9.3% | 130% |
大穴→人気 | 9-8-7-19 | 21% | 40% | 68% |
大穴→中穴 | 11-15-20-111 | 7.0% | 17% | 60% |
大穴→大穴 | 16-28-34-997 | 1.5% | 4.1% | 73% |
※人気=1~2番人気、中穴=3~5番人気、大穴=6番人気以下
連対率のグラフですが、阪神芝1400mと似た結果になっていますね。今走で人気の馬が安定して好成績を残す結果となりました。阪神芝1800mにおいても、順当に人気馬を中軸に据えるのが良いと思います。
次の単勝回収率のグラフを見てみましょう。前走も今走も人気の馬が回収率90%となっていて、それを裏付けていますね。そして注意すべきなのが「前走で3~5番人気、今走でも3~5番人気・またはそれ以下」のグループです。回収率はどちらも100%を超えています。
勝率は低いので中軸には出来ませんが、大穴をあけるとしたらこの条件にあてはまる競走馬でしょう。要注意です。
阪神競馬場 芝1800mの距離短縮・距離延長ごとの傾向
前走のレースで走った距離が、1800mよりも長い距離(2000m以上)だったのか?(つまり距離短縮)、それとも1800mよりも短い距離(1600m以下)だったのか?(つまり距離延長)または、前走も同距離(1800m)だったのか?
それぞれのパターンごとに、勝率・連対率・3着内率・単勝回収率の観点から分析した結果です。
当たり前ですが全体的には、前走も同距離を走っていた馬の方が良い成績を収めています。
しかしコースによっては距離短縮の方が良かったり(前走はもっと長い距離を使ってきた)、またその逆もあるので非常に興味深い分析内容になっています。
分析した結果このような傾向になっていました。
前走→今走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | 単勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|
距離短縮 | 58-58-58-591 | 7.6% | 15% | 23% | 67% |
同距離 | 58-65-80-667 | 6.7% | 14% | 23% | 81% |
距離延長 | 46-40-24-511 | 7.4% | 14% | 18% | 85% |
全体的な傾向としては、前走距離によって大きな差が出るようには見られませんでした。若干、距離短縮(前走で2000m以上のレースを使ってきた)の方が勝率・連対率ともに1番ですがほとんど同じくらいです。前走距離による差はほとんどないといって良いでしょう。
しかし回収率の面で見ると、同距離・距離延長の方が少し有意です。基本的には前走も1800mを走った馬から検討し、次にマイル組を検討するのがいいですね。
阪神芝1800mの傾向まとめ
阪神芝1800mの傾向のまとめです。
- 内枠有利というよりも外枠が不利
- スローペースになりやすい
- 脚質は先行・差しが有利
- 前走も今走も人気の馬が中心
- 前走の距離はあまり影響がない
これらのレース傾向と、隠れた実力馬がひと目で分かる! 能力指数サービスとを組み合わせることで、人気に惑わされずに期待値の高い(穴馬だけど勝つ可能性の高い)馬を見つけられるようになりますよ。