荒れるレースを見極める方法とは – 荒れるレースの見分け方を分かりやすく解説
競馬でプラス収支にしたいのなら、まず荒れるレースを見極める必要があります。勘違いしている人が多いのですが、本命馬券で勝負してもトータルでみると回収率は高くなりません。
例えばこんなデータがあります。単勝馬券の控除率は約20%なので、毎レースランダムに単勝を購入し続けると最終的に回収率は80%に近づきます。ところが単勝1番人気の馬券だけを買い続けた場合、的中率は30%を超えますが回収率は75%程度にしかならないのが事実なのです。
つまり、競馬で『荒れるレースを見極めて荒れるレースだけを買う』。これが競馬でプラス収支にするための最低限のルールです。そのためにはまず荒れるレースの見分け方を学ぶ必要があります。このページでは、誰でも実践できる荒れるレースの見分け方を解説していきます。
どんなときにレースが荒れたのかを検証してみた
荒れるレースとは、人気薄の馬が突っ込んで配当金が高くなることです。そこで過去3年間の全レースにおける馬連配当金データについて検証してみました。
レース数割合 | 馬連平均配当 | |
---|---|---|
全体 | 7469レース | 5,900円 |
1~2番人気のどちらかが2着以内 | 73% | 2,500円 |
1~2番人気がともに3着以下 | 27% | 15,200円 |
いかがでしょうか?ケタ違いの差があることが分かります。荒れるレースを見極めるには、「1~2番人気の馬が2着以内に来るかどうか」を見極めることが大切になって来るのです。
隠れた穴馬を探す前に、人気馬2頭が実力を発揮できる状態・状況にあるのか、これをまず最初に検討して下さい。もし不安材料がひとつもないのであれば、いくら穴馬が絶好調でも実力ある人気馬を切り崩すことはできないのです。
必ずチェック!7つのポイント
まずは1~2番人気の馬をチェックします。人気になっていることから、好材料は恐らくたくさんあることでしょう。近走の着順が良かった、格上馬相手に善戦した、前走の上がりタイムが33秒台だった、、、などなど。こんなのを見たら人気になるのも頷けます。
しかしポイントは、「実力を発揮できる状態・状況にあるのか?」の見極めです。不安材料は何か。これが荒れるレースを見分けるポイントです。
不安材料となる要因はたくさんありますが、全てを検証すると時間も労力もかかります。ですから、最低でもこの7つのポイントを押さえましょう。
- 調教内容や調教タイム
- 距離適正(距離実績)
- コース適正(コース実績)
- 馬場状態
- 枠順
- 展開と脚質
- ローテーション
馬場状態や枠順、脚質は見落としがちですが重要なポイントです。良馬場でも馬場が荒れていることは多々あります。その日や前日のレースを振り返ってみて、内枠の馬が多く入着していたら外枠の人気馬は割り引く必要があるでしょう。人気馬が差し・追い込み馬ばかりだと、スローペースになって脚が届かないかもしれません。
各項目ごとのチェック内容はここでは割愛します。別ページで詳しく解説する予定です。
「荒れる牝馬戦」「荒れる福島」は本当か・・・?
荒れるレースでよく言われるのが『荒れる牝馬戦』や『荒れる福島』。あなたも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。でもこれは本当でしょうか・・・?これもちょっと検証してみましょう。
条件 | レース数 | 馬連平均配当 |
---|---|---|
牝馬限定戦 | 1,026 | 6,400円 |
牝馬限定戦以外 | 6,443 | 5,800円 |
開催場所が福島 | 686 | 6,500円 |
開催場所が福島以外 | 6,783 | 5,900円 |
このデータを見ても、やはり牝馬限定戦や福島のレースは荒れることが多いようです。福島だけでなく中京も荒れることが多く、馬連平均配当は7,200円でした。
なぜ牝馬限定戦が荒れるのか?それは、牝馬は少し気むずかしい側面があり、能力を常に100%発揮することが難しいからです。そのため実力があり人気になったとしても、力を発揮できずに負けることが多いのです。
ちなみに、牡牝混合戦で牝馬が1番人気だった場合、馬連平均配当は6,600円にもなります。牝馬の1番人気は牡馬と比べてコケることが多いという証拠です。
また、福島や中京のレースが荒れるのは、馬場自体の問題と考えられます。
福島競馬場や中京競馬場は中央と比べて馬場そのものの地盤がゆるく、芝の根付きが良くありません。
そのため開催週は馬場状態が良くても、開催を重ねるごとに馬場の劣化が早く進み、開催後半は良馬場でも芝はボロボロ。そのため人気馬が力を発揮できないことが多いのです。
もちろんこれ以外の要素もあると思いますが、レースが荒れる大きな要因のひとつです。
荒れるレースを狙うなら、馬場が荒れた開催後半を狙え!
もうひとつ面白いデータを紹介しましょう。馬場が荒れる開催後半になると、力を発揮できない人気馬が出てくるので、荒れるレースになることが多いのです。
開催初日~4日目・・・5,600円
開催5日目~8日目・・・6,200円
福島の例と同じく、馬場状態が影響する顕著な例です。荒れるレースを見分けるにはこういったことにも注目すると面白いです。
好材料の揃った穴馬に未知の要素があるときは荒れる前兆
最後に、穴馬の選定についてです。荒れるレースを見極めることが出来ても、1着になる馬を当てられないと意味はないですからね。
これはもう普通の競馬予想の力量次第になってしまいますが、一つだけポイントをあげるとするならば、「未知の要素」の取り扱いです。つまり、初距離や初ダート(初芝)、初コースなど、未経験の要因をどう捉えるか?です。
未経験なのですから予想はとても困難です。
こんなとき、私は『人気馬にとっては不安材料、穴馬にとってはチャンス』と考えています。未知の領域だから期待度はどちらも同じ。だったら人気のない馬から買った方が得ですよね。
もちろん初経験ならなんでも買いではなく、他に好材料が揃っていて、でも初距離だから不安、、、こんなときには迷わず買いです。こういう場合、多くの人は馬券を買わないので逆にチャンスなのです。
レース最後の直線で人気馬が失速し、狙った穴馬が突っ込んで来る・・・これが競馬の醍醐味ですよね。あなたもぜひ荒れるレースを見分けて、この快感を味わいましょう!